健治郎会長が語る、「昔の話、まあ聞いちょ」(2003.6.25連載開始)
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その一【鉄砲で小遣い稼ぎ】(2003.6.25)
 メガネ屋の長男として昭和五年に生まれて、両親が商いをする中で根っからの商売人の子として育ちました。
 小学二、三年の頃より自分もお金もうけに興味を持ち、何かをして小遣い稼ぎをしたいと思っていました。昔の子供は自分が遊ぶ「おもちゃ」は自分で調達したもので、縄を拾ってきては友達と縄跳びをしたり、私は器用だったので、ナイフや鋸、錐等を使って竹とんぼや紙鉄砲、杉の実鉄砲、ゴム輪鉄砲等を作るのが朝飯前でした。その数々の手製のおもちゃを、道ばたに筵(むしろ)の上に並べて出店のようなことをして小遣い稼ぎを始めました。
 それが売れるのですな。いくら作っても道を通る人が買ってくれました。昭和十二、三年頃には一般の玩具の値段が高かったのでしょうか、悪童の作る安い水鉄砲や、大根や人参をさいの目に切って、それを鉄砲の先に刺して飛ばすのとか、竹とんぼが受けたのでしょうかよく売れました。ひとつ一銭か二銭だったと思います。
 学校から帰ると急いでおもちゃ作り、そして小遣い稼ぎに明け暮れました。今でもありますが大西町の竹屋まで竹を仕入れに行ってつくりました。竹一本で材料は山のように出来ます。
 しかしこれも四、五日までで終わりました。父親にどえらく叱られ、折角作った商品を叩き壊され「勉強せんかいっ」の、頭への拳骨で「ハイそれまでよ」と、終わってしまった昔の懐かしい思い出です。
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吉野 健治郎
k-yosino@rinku.or.jp