| 健治郎会長が語る、「昔の話、まあ聞いちょ」(2003.6.25連載開始) |
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| その14【露天あきないのにぎわい(その3)】(2006.3.18) |
| 私が1930年(昭和5年)に生まれ只今75才。商売人(メガネ専門店)の子に生まれて現在まで、各種の商売を見続けてきました。 思い出すのは各種の出店や行商。それを記憶をたどりながら並べて見ますと・・・・・、 ************** 前回の続き。下駄の歯替え屋さんについて紐解いて見ましょう。 下駄の歯替え屋さんはもう過去の商売となり私たちの周りから消えていってしまいました。 下駄には、最初に書きましたように色々と種類がありましたが、一般には「まさ下駄と差し下駄」とに分けられ、まさ下駄とは足の履く所と歯が一枚の板から一体と成ったもので、履いて歯が擦り減ってしまいますとそれでお終いという下駄でした。差し下駄は歯が擦り減っても歯のみ交換ができました。国中が貧しかったんでしょう、リサイクルは昔のほうが徹底していました。 その歯の交換屋さんが1週間に一度ぐらいうちの店の軒先に店を出しました。まず最初に近所の家庭へ歯の交換の下駄を集めに回ってきて、それから道ばたに腰を下ろして歯入れ交換の仕事が始まります。それを見るのが面白く交換屋さんの前に座って見ていました。 仕事の手順は、擦り減った歯を、名前は知りませんが歯を挟むペンチのような道具で引き抜き、その歯の抜いた後に合う板を出し、歯となる板の厚み大きさが各種有り、初めからあらかじめ一枚の板が一足分として、4枚歯に分かれるように切り込みが入っています。それを鋸切りで切り分け、次に鉋で歯板を削り、下駄の台の溝に合わし台の上から叩き込んでいました、そして堅く収まっているかどうかを中指で歯をはじきその弾く音で仕上がり具合を見ていました。もし台と歯とのかみ合いの緩い場合には、歯を鉋で削ったときにでる、紙のように薄い削りかすを歯に巻いて下駄台の溝に差し込み固定していました。 この商売は戦後数年くらいまで続けられていました。 **************** その他、色々の商売があり、朝の早い商売は豆腐やさんから竿竹売り、それからリヤカーで来る魚屋さん。 季節商売では7月の七夕前日には短冊用の笹売り、これは一日だけの商いですが。 夏の昼前には金魚売り、また駅前通りには、鋸切り売り、万年筆売り、それから、たたき売り商売。いずれもかけ声を掛け賑やかな通りでした。その時代にはその人たちの商売の威勢の良いかけ声で町も賑わいを作ってくれていましたが今は店が並んでいるだけで、活気の消えた町となりました。それから、いまは日用品にしろ食料品にしろ、欲しいものがあったら、自転車なり車なりで自分で店まで買いに行くのですが、むかしは家にいるだけで向こうからやってきてくれまして、たいていのことは間に合いました。年寄りには大変便利な時代でしたわ。 |
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| このページにつきましてのご感想をお聞かせ下さい。 吉野 健治郎(k-yosino@rinku.or.jp) |