健治郎会長が語る、「昔の話、まあ聞いちょ」(2003.6.25連載開始)
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その6【まぼろしのターボ】(2003.10.17)
 戦後間もない昭和23年頃、父がユニオンピックという名前の小さなエンジンを買ってきて自転車に装着しました。本当の原動機付き自転車(原付)です。これを拝借し得意げに乗り回していました。しかしパワーが弱く、平地ではさすがに自転車より速く走りますが、こと登り坂になりますと人が歩くほどにスピードダウンします。それでも機械の力で走れる嬉しさで私の宝物です。
 半年ほど乗り回したある時、メガネを土丸のお客様まで配達に出たのですが、土丸の手前から次第に登り坂が強くなります。自転車のエンジンはダウン寸前で、自分の足で補助しますが、そのしんどいこと。エンジンのぶん重くなった自転車をハアハア言いながら、最後には降りて押して登ったものです。
 こんなことが続いたある時、このエンジンに金魚鉢の中へ酸素を送るコンプレッサーを取り付け、強制的にエアーを送りパワーアップできんものかと思ったことがありました。
 このときはそれで終わりましたが、実現しておれば、初の(?)ターボチャージャー付き原付自転車の登場だったことでしょう。
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吉野 健治郎
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